死者の魂 spirits of the dead 2003 11 13
イラク戦争は、何のための戦いだったのか。
石油のための戦いだったのか。
テロを防ぐための戦いだったのか。
民主主義を確立するための戦いだったのか。
民主主義を確立するための戦いだったとすれば、
戦場にて命が消えた兵士も、少しは救われる。
死んだ兵士にとっては、大義がほしいのである。
そうでなければ、自分の死を説得できない。
自分の死を説得できない者が、どうなるか。
災いを起す。
それは、自分の死を説得できるまで続く。
死ねば、すべてが終わりではない。
また、そこから始まる。
さて、生きている人間には、何ができるか。
人間としての正しい生き方を示すしか、彼らを救う方法はない。
生きている人間が、人間としての正しい生き方を示せば、彼らは救われる。
こういう方法しかないのです。
寿命が尽きて死んだ者は問題ない。
問題は、戦いで死んだ者、事故で死んだ者、病気で死んだ者、自殺者です。
死ねば、すべてが終わりではない。
また、そこから始まる。
しかし、こういう者たちは、始まりが、うまくできない。
生きている人間には、何ができるか。
何もできない。
自分を救うことができない者は、他人を救うことはできない。
泳げぬ者に、溺れている人を救えない。
人生の大河をうまく泳げぬ者に、溺れている人を救えない。
人間としての正しい生き方を示す。
これが、死者に対する最大の愛です。